はじめての従業員採用でやるべき手続き一覧
2026.4.22
起業して初めて人を雇うとき、「何から手をつければいいかわからない」と不安になる方も多いのではないでしょうか。契約書類の作成や社会保険の加入をうっかり忘れると、後から罰則やトラブルにつながる可能性もあります。
そこで本記事では、従業員を採用する際に最低限押さえておきたい手続きを、図表や箇条書きで整理してまとめました。手順を一つずつ確認しながら読み進め、順番にクリアしていけば、複雑な手続きもきっとスムーズに進められるでしょう。
2026.4.22
起業して初めて人を雇うとき、「何から手をつければいいかわからない」と不安になる方も多いのではないでしょうか。契約書類の作成や社会保険の加入をうっかり忘れると、後から罰則やトラブルにつながる可能性もあります。
そこで本記事では、従業員を採用する際に最低限押さえておきたい手続きを、図表や箇条書きで整理してまとめました。手順を一つずつ確認しながら読み進め、順番にクリアしていけば、複雑な手続きもきっとスムーズに進められるでしょう。
採用手続きは、雇用形態と労働条件を決めるところから始まります。ここが曖昧だと、後の手続きにも影響しかねないだけに、しっかりと理解しておきましょう。
まずは、従業員をどの雇用形態で採用するのかを決めます。代表的な種類とその特徴は以下のとおりです。
| 特徴/種類 | 正社員 | 契約社員 | パート・アルバイト |
|---|---|---|---|
| 期間の定め | なし(無期) | あり(更新可能性あり) | なし(もしくはあり) |
| 勤務時間 | フルタイムが基本 | 業務による | 短時間が基本 |
| 社会保険・雇用保険 | 原則加入 | 原則加入 | 一定条件で加入 |
このように、雇用形態ごとに保険や法律の取り扱いが変わるため、働き方に合わせて適切に手続きを進めていきましょう。

従業員を、正社員や契約社員、パート・アルバイトとして雇用するためには、労働条件通知書を作成しなければなりません。これは法律で義務付けられており、従業員に対して書面等での明示が必要です。
なお、通知書で主に定める内容は、以下のとおりです。
また、雇用契約書は法的な作成義務はありませんが、労働条件などの認識違いによるトラブルを防ぐため、実務上は作成しておくのが一般的です。労働条件通知書と兼ねて、労働条件通知書兼雇用契約書として交付するケースも多く見られます。
従業員を雇うと、保険関係の手続きが発生します。ただし、期限が短いものが多いため、以下の加入フローをしっかり把握しておきましょう。
社会保険の手続きは、以下の流れで進めます。
社会保険の加入手続きは期限が短いため、入社前から準備を進めておくと、慌てずスムーズに進められます。

労働保険は「雇用保険」と「労災保険」で手続きが分かれます。まずは、雇用保険の手続きからです。
次は、労災保険の手続きです。
社会保険・労働保険の加入手続きの期限は以下のとおりです。
| 手続き | 提出期限 |
|---|---|
| 社会保険 | 入社後5日以内 |
| 労災保険 | 労働保険関係成立後10日以内 |
| 雇用保険 | 翌月10日まで |
社会保険の提出期限は、入社後5日以内と非常に短く定められています。遅れると、過去にさかのぼって社会保険料を請求される(遡及加入)可能性があります。また、従業員が一時的に医療費を全額負担する可能性もあります。そのため、まずは社会保険の加入を済ませ、その後で労災保険・雇用保険の順に手続きを進めていくと良いでしょう。
また、電子申請を活用すると、24時間提出可能で窓口に行く手間もなくなるため、大変便利です。その際は、事前にアカウントを取得し、書類をテンプレ化しておくと、今後の作業時間を大幅に削減できます。
従業員を雇用する際に必要となる書類の準備は、「会社側で作るもの」と「従業員から集めるもの」の2つに分けておくと、整理しやすくなります。それではまず、会社側で準備する書類から見てみましょう。

従業員を雇用する際に、会社が用意する主な書類は以下のとおりです。
これらの書類を作成したら、郵送またはPDFで送付し、署名・捺印後に回収するのが一般的です。郵送の場合は返信用封筒を同封し、提出期限を明記しておくと、回収がスムーズになります。就業規則は、常時使用する労働者が10人未満の事業場では作成義務がありませんが、ルールが決まってきたら簡単なものを作っておくと良いでしょう。
従業員から集める主な書類は、以下のとおりです。
入社前に必要書類をリスト化し、あらかじめ案内しておけば、漏れが減ります。また、マイナンバーは大事な個人情報なので、利用目的を伝えてから預かり、安全に保管しなければなりません。

保険や書類の手続きが済んだら、次は給与を支払う準備です。初回給与の支払いまでに必要となる準備が多いため、早めに進めておきましょう。
給与を支払うためには、以下の法定三帳簿を作らなければなりません。
これらは法律で作成が義務付けられています。エクセルなどでも作成できますが、クラウド給与ソフトを活用すると自動で連動するため、ミス防止と業務効率化につながります。
初回の給与支払いでは、通常の給与とは異なる点に特に注意が必要です。社会保険料は、従業員が入社した月から発生します。
ただし、給与から実際に差し引くタイミングは、会社の給与締め日・支払日のルールなどによって異なります。そのため、自社の給与規定などと照らし合わせた上で、控除タイミングを間違えないように明確にしておかなければなりません。
また、所得税は、扶養控除等申告書の提出の有無により税額が変わります。未提出の場合は、高い税率(乙欄)で源泉徴収しなければならないため、間違えないように注意が必要です。
さらに、住民税については、前職の状況によって以下のように対応が分かれます。
間違えると二重徴収や未納の原因になるため、入社時点で必ず確認しておきましょう。
また、給与明細の発行方法や支給方法(現金・振込)も、事前に決めておく必要があります。こうした初期設定は、一度きちんと設定してしまえばその後の運用が安定するので、最初に丁寧に準備しておきましょう。
入社手続きは、社会保険や労働保険、税金、書類作成など多岐にわたりますが、全体の流れを理解した上で事前に準備しておけばスムーズに進められます。ただし、初めての場合、見落としや判断ミスが起こりやすいため、早い段階から準備を整えておくことが大切です。
最初に間違えてしまうと、後に大きなトラブルを招く恐れがあるため、少しでも不安がある場合は、社会保険労務士などの専門家に相談することをお勧めします。
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